私の英語遍歴の原点ー大島の国際優秀つばき園

 ここでは、長年自分は英語ができないものだと思っていた私が、赴任先の伊豆大島で英語に本気で向き合うことになった“原点”をまとめておきます。他の記事を読む際の背景として役立つと思います。

全ての始まり

 伊豆大島は、東京から南に約130㎞、太平洋に浮かぶ火山島です。昔から椿の名所として知られ、かつては観光地として絶大な人気を誇った時期もありました。私が、東京都大島支庁長として赴任したのが、2014年の4月。その半年前に36名の方が犠牲になる大規模な土砂災害が起きたところでした。私が赴任した時点では、まだ瓦礫や流木があちこちに積まれ、半壊の家がそのまま立ち並び、道路も港湾も完全には復旧していませんでした。支庁長として復旧・復興に当たる一方で、何か島の人たちを勇気づける明るい話題が作れないかと思っていたところ、「国際優秀つばき園」の認定を取ってはどうかと提案してくださった方がありました。

英語の世界の入口

 国際認定を取る以上、英語は当然必要になる訳ですが、当時支庁にSさんという女性職員がいて、外国語大学の出身で英語が堪能でしたので、彼女がいれば何とかなるだろうと思って、プロジェクトを立ち上げました。認定の対象となったのは、都立大島公園、都立大島高校、椿花ガーデンの3施設です。

 国際優秀つばき園は、国際つばき協会という団体が、現地出身の理事と他の国の理事とがそれぞれ審査に当たった上、団体の理事会で決定されます。申請書は、支庁で日本語で制作したものを国際つばき協会の日本理事を務めた方が翻訳してくださったのですが、問題は審査です。英国からやってくる審査員ジェニファー・トレハーンさんを、とにもかくにも案内し、各施設の説明をして、好印象を持ってもらわないといけません。審査の準備を開始した時点では、Sさんのほかに英語に堪能な職員が4、5人加わってくれて心強く思っていたのですが、いざ準備を始めてみると思いのほかにやることが多くて、通常業務をこなしながら国際優秀つばき園プロジェクトの方もこなすのは、並大抵ではないことが分かりました。職員のこれ以上負担をかけられないと判断したところで、私は自ら英語で審査員と対応することに決めました。

 この後、私はジェニファーさんとのやり取りを通じて、思いもよらない形で英語の世界に踏み込んでいくことになります。そして、それが今日まで続く英語の旅の始まりだったのです。

3か月で英語のプロジェクトの成果を出す」に続きます。

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