However/But/Thoughの使い分け

 ここでは、英語の逆接表現についてお話しします。

Wordのhowever推し

 米国滞在中、仕事で英語の文章を書くと、Wordの校閲機能を使ってスペルチェックをするのを常としていました。ほどなく、使っていた米国版Wordが、毎回決まって、奇妙な指摘をしてくることに気がつきました。文中でbutという接続詞を使うと、必ず「howeverの方が良くないですか」と指摘してくるのです。少なくとも文頭に来る場合は、全く例外なしでした。それも、文章の趣旨・目的や語調に関わらず、メールだろうが公式文書だろうがRemarkの原稿だろうが、常に全く同じ指摘をしてきます。

Butは普通の接続詞

 米国版Wordがどのように設計されているかは分かりませんが、butはごく普通の接続詞で、特段くだけた表現でもぞんざいな表現でもありません。かなりあらたまった文書の中でも、プレゼンテーションやRemarkの中でも普通に使います。特に次のような表現を使うのは、通常ある程度あらたまった文章の中ですが、butを使う方が普通です。

It is true we have serious disagreement on this issue but I don’t believe it will be an obstacle for us to work together.(この問題に関しては、私たちの間に重大な見解の相違があるのは事実ですが、それが一緒に仕事をする上での障害になるとは思っていません。)

確かに、文頭に来る時にはHoweverを使った方が語調が整うように感じることもありますが、まあ、ケースバイケースです。どうしてそこまでbutよりhoweverを推してくるのか、最後まで良く分かりませんでした。

逆接表現のいろいろ

 それはそれとして、一つの文章中で余り何度も同じ接続詞を使うと、稚拙な印象になるということは、確かに言えます。だから、最初にbutを使ったら、次はhoweverにして、もう一度使うなら今度はneverthelessにするとか、そういう工夫には確かに意味があります。さらに言えば、あらたまった文章や発言の時は、特段の意図がない場合、逆接の接続詞を使うよりThoughなどを使って譲歩節を作った方が、おさまりが良い場合が多いように思います。

 同じ表現を繰り返さないという意味では、逆接や譲歩のほか、そもそも接続詞を使わないという選択肢もあります。

In spite of all his efforts to persuade her, she never cared about his warning. (彼がどれだけ彼女を説得しようと努力しても、彼女は彼の忠告に耳を貸さなかった)

Knowing her bitter betrayal, John never stopped taking care of his daughter. (彼女の手ひどい裏切りを知っていながら、ジョンは娘の面倒を見るのをやめなかった。)

2つ目の例のような分詞構文は、使い方を覚えれば、主文と副文の主語が同一でありさえすれば、どんな場合でも使えるオールマイティな表現です。

ネイティブに「英語ができる」と思わせる。

 私の印象としては、こういう接続詞のような話の本題に関係のないところにたくさん表現の引き出しを持っておいて、文章や発言の中で小まめに切り替えながら使うことは、ネイティブ「この人は英語ができる」と思わせる上で、ペラペラと流ちょうに話したり、反射的に早く反応できたりすることよりも、ずっと効果があるように思います。機会があれば、是非お試しください。

次の記事にも英語表現の紹介があります。

ニューヨークの印象を聞く表現
How do you like New York?
英語での「建前」に関する表現
Technically-本音と建前
相手の理解を確認する表現
分かりますか?
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英語での感謝の言葉いろいろ
「誰が気にするのか」という表現
Who Cares?
質問に対応する表現
Thank you for asking me.

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