ここでは、私が経験した米国での日本文化の受容の一面についてお話しします。
Otaku
モントリオールからニューヨークまで飛行機で移動したときのことです。座席に座ると先に搭乗していた隣席のインド系と思しき青年が話しかけてきました。「Excuse me, Are you Japanese?」と聞くので、「Yes, I’m from Japan.」と答えたら、彼は俄然嬉しそうになって、こう言ったのです。「Oh, I love Manga! I love Anime! I am Otaku and I am Cos Player,too!」それからニューヨークまでの約1時間、疲れていて適当に生返事を返すだけの私をよそに、自分の愛するMangaやAnimeについて語り、自分がどれだけ熱心にOtakuとして活動しているかについて、熱っぽい弁舌をふるったのでした。
Manga
彼が使ったManga、Anime、Otakuは、今では完全に英単語として通用します。大きめの書店に行くとかなりのスペースを取って日本の漫画のコーナーがあり、そこにはっきり「MANGA」と表記されています。面白いのは、元々英語にあったComicsと区別されていることで、Mangaと言えば日本の作品、Comicsと言うと米国系の作品、いわゆるAmerican Comics(アメコミ)を指します。事務所のそばにComics専門の書店がありましたが、そこには当然日本の漫画は置いてありませんでした。
Anime
Animeも同様に日本の作品だけを意味し、Animation movieとは明確に区別されます。この単語の発音には少々注意を要し、Aではなく、最後のeにアクセントが来ます。細かい話ですが、アメリカ英語の慣習では、頭のAにアクセントを置くと「アニミー」と発音することになり、日本語風に「アニメ」と読みたければ、最後にアクセントを持ってくる必要があるのです。
他にもある日本発英単語
アニメや漫画以外にも、日本語のままで通じる言葉はたくさんあります。日本文化への関心がそれだけ高いということでしょう。Sushiが英単語として通用するのは昔からですが、最近ではRamenも英語として通用します。
面白いのは日本庭園です。米国では地方に行くとかなり広い敷地に住んでいる人が多く、見よう見まねで庭を日本庭園風にしつらえる人もかなりいるようです。私も米国つばき協会の人たちとアラバマ州でそんなお宅を訪ねたことがあります。私を見るなり「Are you Japanese?」と聞き、そうだと答えると恥ずかしそうに笑いながら「You should say nothing about this garden.」と言っていたので、怪しげなデザインであることは自覚していたのでしょう。
さて、英単語です。日本庭園に付き物の池、日本風にしつらえた池のことを「Koi pond」と呼びます。公共の公園などにも表記されているれっきとした英語です。ただ、唯一日本語と違うのは、鯉が泳いでいようといるまいと、日本風の池であれば「Koi pond」と呼ばれることです。
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